私たちが、日々何気なくとっている食事。この食事のとり方や食べ合わせによってはガンが誘発されるというちょっとショックなことが最近わかってきました。
 では、どんな食物を食べ合わせるとガンが誘発されるのかというと、ダイコン・白菜・肉製品・漬け物等の亜硝酸塩を多く摂取してしまう食物と、魚介類等のアミン類を多く含む食物を食べ合わせると胃の中で化学反応をおこしジメチルニトロソアミンという発がん性物質ができてしまうからなのだそうです。
特にダイコンや白菜を好んで食べる私たち日本人はアメリカ人の3倍もの亜硝酸塩を摂取しているのだそうですが、旬ともなれば毎日のように食卓にのぼるこの野菜がガンを誘発する原因ともなれば安心して食事もとれなくなってしまいます。
 ところが、幸いなことに国立がんセンターの調べで冷凍タラとダイコンの食べ合わせによって発がん性物質の生成が抑えられるということが分かりました。
体内でどれだけ発がん性物質が生成されるか調べるために1,000人以上の尿を成分分析した、測定例の中で、「タラちり鍋」を食べた人たちの尿だけからニトロソチオプロリンという、発がん性のない善玉のニトロソ化合物が発見されました。さらに「タラちり鍋」を食べ24時間の尿を調べた結果、「タラちり鍋」を食べた人の善玉ニトロソ化合物の量は、食べなかった人の約14倍も多く、また、タラとダイコンを一緒に食べた人はダイコンのみを食べた人の20倍も多く検出されたそうです。
 それではなぜ、この食べ合わせが発がん性物質の生成を抑えることができるのでしょう。
それは、タラが捕獲された後、冷凍保存中に体内で生成されるチオプロリンという物質が亜硝酸塩と化合し善玉のニトロソ化合物を生成するからです。チオプロリンはアミン類よりも亜硝酸塩と化合しやすく、その反応スピードは悪玉ニトロソ化合物の生成の1万倍ともいわれていますので、このチオプロリンを含む食物を食べればたとえアミン類を含む食物を食べても発がん性物質は抑えられ、ガンの予防にもなるというわけです。他にもチオプロリンは干し椎茸にも同量程度含まれていることが分かっています。
 それでもやはり、堅実ながん予防は硝酸塩の含有量の少ない緑黄色野菜をとるようにして胃の中で亜硝酸塩が増えない食生活を心がけることなのですが、「冷凍タラ」や「干し椎茸」を現代日本の食生活に取り入れて、うまくつき合っていくのも、私たち日本人の食文化にとっては大切なことなのではないでしょうか?